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PRIMUS(プリムス)2243バーナー|高火力でタフな山の定番品

 とある山行の夕食で、餃子がでてきて驚いた。

 山のベテランが生の餃子を冷凍して持参し、それを焼いてメンバーにふるまってくれたのだ。まさか京都の山奥で、大好きな「せみぎょうざ」が食べられるとは思いもしなかった。

 僕の愛用バーナーはジェットボイル。500mlのお湯をわずか2分30秒で沸かせるスピードと燃費の良さは特筆物だが、使い方が限られる。ジェットボイルはバーナーと専用クッカーの一体型パッケージであり、汁物の調理は問題ないが、焼き物や炒め物が苦手だ。

 ベテラン氏の愛機は山バーナーの定番「PRIMUS(プリムス)2243バーナー」。年期が入ったバーナーと、これまた年期が入ったクッカーで塩梅良く焼かれた餃子をほおばりながら、「なるほど、こういう楽しみ方があるのだな」と僕はすっかり感心したのであった。そうして今、2243バーナーが手元にある。

PRIMUS(プリムス)の名機「2243バーナー」

プリムス 2243

 2243バーナーはプリムスの名機として名高い。

 30年以上前に生産開始されてから、バージョンアップを繰り返しながら現在も生産され、世界中の登山家やキャンパーに愛用される。バージョンアップといっても外観はほとんど変わっていない。プリムスのラインアップの中で、過去30年の間に廃盤になったモデルがいくつもある中、当時とほとんど変わらない姿で現在も愛されているということは、その完成度の高さがうかがえる。すでに完成しているから、変える必要がないのだろう。

バーナーはふたつに分解して収納できる

 現代の最新型バーナーに比べると、少し重くてかさばる点は否めない。しかし壊れない、風に強い、高火力とくれば、これ以上に求めるものはない。X字の大型ゴトクは風防の役割も果たし、少しぐらいの風ではびくともしない。大型の鍋やフライパンを乗せてもぐらつかない安定感がある。今後20年か30年か、今と変わらず生産され続け、消耗品の供給が途絶えなければ、僕はずっと愛用しているだろう。毎年最新ギアに買い換えるような消耗戦には絶対に参加したくないのである。

撮影のため、写真右側からうちわで風を送っているのだが、炎がなかなか消えてくれなくて撮影に難儀した。写真のように、風にあおられて一部の炎が消えてしまっても、ゴトクに守れた側の炎は消えない
家庭で使う鉄フライパンを乗せてみたが、ぐらつきはなく、安定感は抜群だ
最近お気に入りの、パックご飯+和風パスタソースチャーハン
焼き物だっておてのもの
山で食す餃子の破壊力

 まだ10代だったとき。アルバイト代1万円を握りしめて、好日山荘にバーナーを買いに出かけたことがある。当時の最新型はたしか「PRIMUS 153ウルトラバーナー」だった。それをお目当てに陳列棚を探した。だがバーナーは高価な買い物だったのだ。「153ウルトラバーナーを買うとクッカーが買えないし、はてどうしたものか」と随分悩んだのを覚えている。

 結局そのときは「PRIMUS 115フェムストーブ」の旧型と、安価なステンレスクッカーのセットを購入した。それでも里山の野池に釣りに出かけ、昼休憩の時間、その場でお湯を沸かしてインスタントラーメンを調理できることは、僕にとってはまさに晴天の霹靂だったのだ。

 それからMSRのガソリンバーナーやトランギアのアルコールストーブなど、いくつかのバーナーを使ってきた。その結果、最終的にたどりついたのが「PRIMUS 2243バーナー」である。僕のバーナー遍歴は、プリムスに始まって、またプリムスに帰ってきた。ジェットボイルと共に、大切に手入れをしながら末永く愛用したい。

使用後はワイヤーブラシなどで、よく汚れを落としておこう
Oリングは消耗品だから、2年ごとに交換する
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